ごあいさつ
「MADE WITH IKUTA」
-より良い未来の創造-

生田産機工業は1919年に私の祖父がこの伏見の地に前身となる小さな鉄工所を構え、戦後1950年代初めに伸銅設備機械の製造を開始しました。以来、銅系素材をはじめとした金属素材の面削装置を中心に、お客様の要求仕様に応えるフル・オーダーメイドの金属生産設備の開発・製造を担ってまいりました。おかげさまで今日では伸銅用面削装置においては国内No.1のシェアを頂き、2002年に中国・蘇州、2015年にトルコ・イスタンブールと海外にも現地法人を開設、お客様と共に世界に誇れるIKUTAブランドのモノづくりを行うべく歩みを進めております。
当社の転換点となった2002年の中国への海外進出を決断できたのは、その2年前である2000年に面削装置の超硬ミーリングカッターの内製化を成し、面削装置とカッター研削盤を合わせて伸銅の面削工程に関わる3つの主要技術全てを、製造からメンテナンスまでワンパッケージで提供できるようになったことが決定的な要因です。機械製造の中では畑違いであったカッターという工具の開発・製造は、当社にとって大きな挑戦でした。当時の社内では反対の声も少なからずありましたが、先代から受け継いだ「人」という財産を活かし、守りに入らず、更なる成長を目指してチャレンジする姿勢を持つべきという私の信念に呼応してくれた社員たちの不撓不屈のチャレンジによりIKUTAブランドの超硬ミーリングカッターが完成し、今に繋がる海外展開・グローバル化に大きく舵を切ることができました。
日々めざましい技術進歩を遂げる現代の社会において、当社の財産は「人」です。当社は創業時より「天命に従い人事を尽くす」を掲げ、「モノづくりは人づくり」という文化を大切にしてきました。社員の人間的成長を後押しする文化は先人が大切にしてきたことであり、これは会社が大きくなっても、時代が変わっても変わらない、変えてはならない私たちの大切な木の「根っこ」です。初代から連綿と受け継がれてきた「人」という財産と、「モノづくりは人づくり」の文化こそが、現在に至るまで寄せられるお客様からの信頼の源泉です。

そして海外、特に東南アジア圏における若者世代いわゆるZ世代の人口が増加する今、当社が培い、蓄積してきた真摯なモノづくりは、世界でモノづくりを志す若者たちに今こそ求められていると感じます。私たちはその思いを汲みつつ、世界に芽吹く若い技術者たちに私たちのモノづくりの技と心を伝え、共に手を携えてこれからの「IKUTA」を創造していきたいと考えております。
世代も国も文化も宗教も性別も肌の色も何もかも違う、そんな多様な仲間がIKUTAの価値観の下で共に尊重し認め合い、刺激し合い、高め合いながら人間として成長し、それが企業の成長と社会の潤いに繋がってゆく、これが「MADE WITH IKUTA」の目指す姿です。
2024年に創業105年を迎えた当社では、1997年に中国人留学生を初採用して以来、ドイツ、タイ、トルコ、インドネシア、ブラジル、インド、ミャンマーから外国籍エンジニア社員を継続採用してきました。現在は次の海外展開を見据えてZ世代外国籍エンジニアが日本人エンジニアと共に、モノづくりに取り組んでおります。
私たちは、この「MADE WITH IKUTA」のより良い未来を見据え、さらに力強くその歩みを進めてまいります。
代表取締役