この度は創業101周年、誠におめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。
また記念すべき記念誌「会社の履歴書」に寄稿させていただく幸運に恵まれ、恐悦至極に存じます。
私、生田社長とは中学3年生の夏休みに、南山城村での「麗澤ゼミ」で一緒になって以来のお付き合いを頂いております。途中長年のブランクを経たあと、すっかりおじさんになってから、私の仕事だけではなく、日本道経会の互敬塾や道経会京都支部、また麗澤会などで約15年~20年の長きにわたり公私に亘って大変お世話になっております。
さてこの文章を書いているのは4月ですが、折しも新型コロナウイルスの感染が世界中を震撼させている最中にあります。皆様が記念誌をお読みいただいている頃には少しでも収束に向かっている事を心より願っております。
このように大きなリスクにさらされた時、経営理念が浸透している企業は強いと、何かの新聞で読んだことがあります。不安が拡大する時ほど理念に根差した経営を実践する企業は、右往左往することなく難局を乗り切るための施策を打ち出す。コロナ後にその真価は見えてくるとも書かれていました。
この文章を読んだとき、ふと御社の事が頭に浮かびました。
大正・昭和・平成・令和の四時代を生き抜いてこられ、101年の伝統を持ちながら、常に新しいことにチャレンジされているその会社の姿です。
お伺いするたびに「3階までどうぞ」とご案内されるエレベーターに乗ると、何ともいい匂いの小袋がぶら下がっていて、それだけで心が和むその生田産機工業様の立ち姿です。
来客をもてなす気持ちがとにかく温かくいつも嬉しい気持ちにさせて頂いています。
社員教育が行き届いている。というよりは社員様各自が自らの意思で取られている行動。
それが「おもてなし」として表れているのだろうと思います。
これは正に生田社長の経営理念が社内全体にしっかりと浸透しているからに他ならないと考えます。
また生田専務や中井常務、生田取締役ほかの役員・幹部社員の皆様が社長の経営理念を全力で支えておられる力の賜物に他ならないとも感じています。ご商談の場面におかれても、社員様自らの意思が、トップの経営理念に基づいた行動となっていることでしょう。
理念を浸透させるのは紛れもなく経営トップです。生田社長は日本道経会や互敬塾などでは代表幹事・支部長と重責を歴任されてきましたが、いつも印象的に感じておりましたのは開会に先立っての挨拶です。
ひとことで言えば「言葉の力」を情熱に乗せて・・とでも言いましょうか。
生田社長の挨拶には、伝えることの目的や背景を論理的に伝えるための「言葉の力」を感じます。
言葉の力とともに大切な事がブレない想いの強さです。もう何年が経過したでしょうか?新社屋の新築には相当な神経を注がれ、従業員さんの事やそのご家族の事をよく考えたテラスや屋上、若者の就労機会を創る食堂の導入など、周りの諸先輩の助言を得ながら素晴らしい建物を建築されました。
この社屋新築事業には「想い」がたっぷり詰まっていると感じています。
想いを形にすることが出来て、それが言葉の力で全員に目に見えるようにわかりやすく浸透していく。
これが生田産機工業様の強さの源泉なのではないかと考えております。
私は、京都信用金庫とソニー生命で約36年弱の間、数百社の中小企業の経営者の方々とお付き合いをさせて頂いて参りました。生田産機工業様はその中でも代表的な「理念経営」企業であると感じております。
生田社長や役員様が、社員様やそのご家族に至るまでの事を大変よく知っておられ、大切にされている事。また環境によって大変優秀な役員さん社員さんが育っておられ、しっかりと任せておられる事に、いつも感心しております。
結びとなりますが、御社の更なる隆盛と、役員社員の方々の益々のご健康・ご発展を祈念するとともに、今後ともどうぞ末永くお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。